7月に写真展第2弾を予定しています

ねこと電車と平和のはなし

カフェ
The following two tabs change content below.
路面電車を考える会

路面電車を考える会

路面電車の旬な話題を気楽に発信しています。都市公共交通の未来も真面目に考えています。
路面電車を考える会

最新記事 by 路面電車を考える会 (全て見る)

こんにちは、路面電車を考える会です。
広島の路面電車に足りないものがあります。駅長ねこ(猫の駅長)です。
みなさんは和歌山電鐵貴志駅のたま駅長や、芸備線志和口駅のりょうま駅長をご存じですか?
 残念ながら両駅長とも虹の橋を渡ってしまわれましたが、あとに続けとばかりに日本には駅長ねこのいる駅が各地にあります。
広電も、宮島線の宮島口駅や廿日市駅には野良猫が住みついた事がありましたが、駅長ねこには就任できませんでした。
路面電車は交通量の多いマチナカを走りますので、駅長ねこは諦めるしか・・・。
でも、ねこ好きさんにとって気になるスポットが本川町にあるのです。

中央の青いビルの2階にあります

『cat cafe ねこごこち』
本川町を電車で通るたびに「猫さんいるかな」と目線を全集中して覗いています。ねこごこちの窓際から猫さんも路面電車に熱視線(推定)。以前から気になっていたので取材に行ってまいりました。猫好きの極楽スポットなので、取材というよりは堪能でしたけど。

電車を本川町で降りたら

横断歩道を渡って左に進みましょう ちなみに昔はビルの間の道に線路がありました

到着

cat cafe ねこごこちさんは、保護猫カフェです。

ビルの2階に入り口があります。
スタッフさんの脱走防止のための二重扉になっていますが、気を付けて開けましょう。
(ここで言うスタッフさんとは当然ねこさんですよ)
そして、マスク着用確認と体調確認を行い、アルコール消毒も抜かりなく行います。
コロナ対策でもあるし、大切なねこさんの健康のためでもあります。

スタッフさん紹介パネル

靴を脱いで下足箱に入れ、いよいよ店内に入ります。
オーナーさんから入店証をいただき、お店のシステムの説明を受けていると、スタッフさんたちが入れ替わり立ち替わり「お前は何者だ」と匂いチェックのクンクンタイム。
路面電車から見るたびに気になっていた窓際に座ると、そこは抜群のトラムビュー。
吸盤で貼り付ける窓用猫ベッドが2つ。
やって来たねこスタッフさんは、私の膝に飛び乗って尻尾を顔にくっつけながら(至福)、猫ベッドに御移動。オーナーさんへのインタビューどころか取材も忘れて、ねこスタッフさんと路面電車ウォチング。この空間は最高です。まさにグランクラス。
店内には、ねこスタッフさんのためのパラダイス仕様で、ねこちぐらやクッションベッド、キャットタワーにキャットウォークがあって、ねこスタッフさんは自由気ままに動き回るしお昼寝します。
お金さえ払えば何でも許されると勘違いされる言葉「お客様は神様です」は、ここでは全く通用しません。ねこスタッフさまが 全てです。お金を払って愛でさせていただくのです。
お店のルールは守らなければなりません。
写真撮影はOKだけどフラッシュはNG。
抱っこもガマン。
店内には猫グッズや漫画コーナーもあります。読みたかった猫漫画を発見!
お店の奥がドリンクバー。
うろうろしていると、ねこスタッフさんが足にすり寄ってきます。
小さな生き物に信頼された嬉しさ。心は ポッカポカです。
こちらはオーナーの日焼さん。

「写真撮られてるわよ」

ねこスタッフのわらびさんと  後ろ足を触らせてくれるなんて 信頼のあかしです

神戸の猫カフェで店長まで勤められたあと、ゆかりのある本川町で”ねこごこち”を2013年に始められました。もちろんカープファンだそうです。
ねこごこちさんは、保護猫カフェです。
保護猫ってご存じですか?動物愛護センターに収容された猫のことです。 愛護センターに収容されるには、野良猫として捕獲されたり、悲しいことに飼い主が連れてくることもあるそうです。愛護センターは、猫を保護してくれますが一定期間過ぎると残念ながら殺処分されてしまいます。
何とかして殺処分ゼロにしないと。猫には罪がありませんから。
オーナーさんは、地道に保護猫の里親探しをされています。
 実は、ねこごこちのねこスタッフさんも、保護猫出身。
取材時も生まれて数日で、へその緒も付いた状態で愛護センターに保護された子猫が・・・。
まだ目も開いていない子猫を愛護センターに連れていくなんて、信じられません。

ホットカーペットと毛布に包まれているかごの中に小さな命が・・・

オーナーさんが引き取られ、成長を見守っておられます。
店内にあった里親募集の案内。
そして、無事に里親が見つかった猫さんの資料も見ることができます。
「ずっとのおうちが決まりました」の言葉に愛を感じます。
里親募集中の猫さんにも、はやくずっとのおうちがみつかりますように。
でも、かわいいだけで猫を迎えてはいけません。
 家猫は15年くらい生きますし、20歳を超えるご長寿猫も珍しくありません。
生涯お世話する覚悟と、エサやトイレやワクチンなどの医療費で、一匹あたり100万円かかるという負担もしっかり理解していないと、大切な尊い命を預かることはできないのです。
覚悟と責任をもって猫を迎え入れたら、猫は何倍もの愛と癒しを返してくれます。
ねこごこちの保護猫もトライアル期間を設定し、猫との相性や里親さんの決意を確かめられます。
そうして、ずっとのおうちが決まるのです。
へその緒が付いた状態で保護された子猫たちにも、きっと見つかります。
オーナーさんは里親募集中の猫達をご自宅でお世話しながら、ねこごこちの休みの日にもスタッフねこさんのお世話に通っておられます。
お話を伺っていると、頭の下がる思いです。
相当な覚悟がないと、出来るものではありません。
感謝の気持ちと、 ねこスタッフさんのおもてなしで心はうるうると満ちてきます。
こりゃあ、通いたくなりますね。
退店するときに料金を支払います。
ねこごこちさんは保護猫カフェなので、ねこさんを愛でて心を潤していただいたのに、お支払したお金は保護猫活動にも役立つのです。
これってWin-Winですよね。
取材へのお礼を申し上げて、お店をあとにしました。振り向いたら、窓際でねこスタッフさんのお見送り。
ねこごこちさんは、ホームページで注意事項や料金の確認ができます。
ブログもされていますし、Twitterとインスタグラムで発信されています。
cat cafe ねこごこち
広島市中区本川町1丁目1-27 ラピス本川2階営業時間 / 11時~21時(最終入店:20時)定休日 / 第1・第3火曜日・水曜日 ホームページ Instagram Twitter
さて、後ろ髪引かれながらねこごこちを出ましたが、路面電車を考える会としては本川町にある路面電車にとって大切な施設を紹介せずに終わることはできません。
本川町電停から、ねこごこちとは逆側に横断歩道を渡ると、ビルとビルの間に通路があり奥には大きな建物が見えます。
広島電鉄の中央変電所です。
当たり前ですが、路面電車は電気で動きます。ご家庭の電気は交流の100Vが主流ですが、路面電車は直流600Vです。ちなみにJR山陽本線は直流1500V。
中国電力から届いた電気を、直流の600Vに変えて架線に流すのが変電所の役割です。
小学生のころ、理科の時間に勉強した簡単な回路を覚えていますか?
乾電池と豆電球をリード線で繋ぐ、超簡単な回路。路面電車も同じようなものです。
変電所から架線に流された電気をパンタグラフで受け止め、モーターを動かして走ります。電気はレールを通って変電所に戻ります。レールには電気が流れているんです。
でも大丈夫、あなたがレールの上に立って背伸びをしたら手が架線に届いちゃうくらい背が高くなければ、感電する心配はありません。
 広島電鉄には何ヵ所も変電所がありますが、千田変電所以外は無人なので、本川町の中央変電所から遠隔操作されているそうです。
余談ですが、大正元年の広島電鉄開業時は電力事情が不安定だったのか、千田町に石炭火力発電所を作って電車用に発電していました。その建物は、今も千田町に赤レンガの変電所として現役です。
あの原爆が炸裂したとき、今の商工会議所がある場所に櫓下変電所がありましたが、壊滅しました。重厚な赤レンガの建物は木っ端微塵。それを思うと、原爆ドームはよく倒壊しなかったと思います。
余談ついでに。路面電車は被爆のわずか3日後に一部区間で運転を再開したことは有名ですが、そのときの電気は宮島線の廿日市変電所から供給されました。
戦後、新しい変電所は倒壊した櫓下変電所の代わりに場所を変えて、本川町に建設されました。昭和22年のことです。まだまだ被爆と戦災復興の真っ只中の資材不足の時期に、鉄筋コンクリートで建てられた中央変電所。
なんと広島における戦後初の鉄筋コンクリート建造物とされているそうです。
復興の道しるべとなったような建物でありながら、今も現役で路面電車の運行を支えている。そんな建物が本川町にあるのです。
長くなって申し訳ないのですが、もう1ヶ所紹介させてください。
本川町を語るときに、絶対外してはいけない場所、本川小学校の平和資料館です。
今回の取材時は、コロナによる緊急事態宣言のため休館でした。
ここは、文字や画像で知るよりも実際に行くべき場所なので、元々詳しく紹介するつもりはありませんでした。行くべき場所なのです。
上の写真は、以前訪れた際に撮影した「被爆円形模型」です。年配の方なら心当たりがあるかもしれませんが、かつて平和公園にある平和記念資料館に設置されていたものです。
いまは本川小学校の平和資料館に移設されています。
原爆では一瞬にして多くの人間が犠牲になりました。
この焼野原になった円形模型を見て、想像してください。
人の被害ばかりに目がいきますが、この中にいったいどれだけの動物がいたのでしょうか。
この中に猫や犬、雀やツバメなどの鳥たちなど、動物たちもたくさんいました。
動物には何も罪はありません。人間の犠牲になったのです。
人には理性があります。
理性が狂うと、悲劇に至ります。
しかし、それを繰り返さないのも理性です。
今も世界中で、紛争により動物たちが犠牲になっています。
今回ご紹介したねこごこちのねこさんたちは、本当にかわいいです。
ねこさんたちを守るのは、人間です。
平和を守りましょう。人間のためにも動物のためにも。
最後に筆者の好きな言葉を紹介させてください。
サウジアラビアの宇宙飛行士の言葉です。
最初の1日か2日は、みんなが自分の国を指さした。3日目、4日目は、それぞれ自分の大陸を指さした。5日目には、わたしたちの目に写っているのは、たったひとつの地球しか無いことがわかった。
平和な世界で路面電車とねこを愛でましょうね。

トラムで街をHAPPYに!

文:路面電車を考える会
写真:G

The following two tabs change content below.
路面電車を考える会

路面電車を考える会

路面電車の旬な話題を気楽に発信しています。都市公共交通の未来も真面目に考えています。
路面電車を考える会

最新記事 by 路面電車を考える会 (全て見る)

タイトルとURLをコピーしました