【路面電車を考える会】鳥の巣

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はじめまして、路面電車を考える会です。

はじめましてと書きましたが、1993年から活動しているので、耳にされたことがある方もいらっしゃるのかもしれません。そうだったらうれしい。

君はまだ十日市を知らないさんから「コラムを書きませんか」とお誘いをいただいた時、路面電車と十日市で何か書けるのかなぁって考えました。

5分くらい。そして10本ぐらい書けますってお伝えしました。

それほどに路面電車と十日市はつながっているんです。何本でも書けます。しかしマニアックな話に偏ってしまうのは面白くないですよね。(我々には大好物なんだけど)

だからできるだけわかりやすく書きます。

 

記念すべき第1回目は「鳥の巣」のお話です。

 

トラムファンは鳥の巣って呼んでます

十日市交差点の角に塔が立っているのにお気づきでしょうか。

広島電鉄の施設で、信号操車塔といいます。私たち路面電車ファンはみんな、「鳥の巣」と呼んでいます。

十日市交差点は路面電車の路線が集中する交差点。紙屋町方面と横川方面と土橋方面の電車が交差する大切な交差点です。

今は完全に自動化されていますが、昔はあの塔でポイント切り替え操作をしていたのです。

 

信号操車搭内部の照明が点灯しているのはとても珍しいでしょ

あの塔ができたのは戦争が終わって間もない頃。

それまでは本線と横川線の分岐箇所は十日市ではなく、本川町だったんです。

あっ、本川町じゃなくて「左官町」です。本川町のことを昔は左官町って呼んでいました。

左官町電停から本川小学校の前を通り、堺町から土橋電停にと線路はつながっていました。

 

江波線ができたときに、分岐箇所は十日市に変わったんです。昭和19年のお話。

当初は信号塔はなく「転轍マン」が人力で転換(ポイントを切り替えること)していたのではないかと思われます。

戦争が終わって原爆で焼け野原だった広島を復興させる段階で、道幅を広くしたときに信号操車塔も建てられました。

信号操車塔は紙屋町交差点にもありましたが、シャレオ完成と共に撤去されました。紙屋町には広電の信号塔の対角に警察の交通監視塔もあって、歩行者信号が点滅しているのに横断歩道を渡り始めたら「歩行者は次の信号まで待ちなさい」と、スピーカーから注意の声が飛んできました。

ポイント切り替えが自動化されたのに、十日市の信号操車塔はなぜ撤去されずに残っているのか? 詳しくは分かりませんが、ポイントを切り替える制御をする機械が設置されているからと聞いたことがあります。

 

梯子を上ってハッチから出入り

信号操車塔に登るには梯子を使います。登るときよりも降りる時の方が、怖そうですね。

 

真下から見た感じはいかがですか?

中にトイレはありません。

3方向から頻繁に電車が来るので双眼鏡が手放せないし、信号条件とダイヤを判断しながら的確に信号操作をするので気が抜けなかったようです。お腹の調子が悪くなっても交代が来るまで降りることもできず、信号操車塔勤務の時は体調のことを特に気をつけていたと、テレビのドキュメンタリー番組で信号操車搭の担当者が話していました。

 

いつもそこにいるから、意外と気づかれてない?

十日市交差点のシンボルのような信号操車塔。

同じような信号操車塔は、全国の路面電車が走る街にあったようですが、今は広島と函館と鹿児島にしか残っていないようです。

鹿児島の信号操車塔は無骨な四角。キノコを連想させる函館の信号操車塔は、十日市によく似た丸い塔です。

十日市の信号操車塔は4本の柱が広がりながら上屋を支える姿が、植物を連想させます。

まるで可憐な花のようです。(ちょっと褒めすぎ?)

交差点の対角側から

デザインされた方のお話を伺ってみたかったですね。

函館の信号操車塔は国内最古の信号操車塔として、大切に保存されています。

 

 

交差点の安全を見守っています

十日市の信号操車塔にも十日市のシンボルとして、いつまでも電車の安全運行を見守っていてほしいと思います。

トラムで街をHAPPYに!

 

文:路面電車を考える会
写真:kenbo

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